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代表者挨拶

前川会長  会員の皆様には平素より京都経営者協会の活動に対しまして格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。6月の総会および理事会におきまして、小畑前会長よりバトンを受け継ぎ、会長に選任されました前川でございます。2年前に副会長に選任されました際にも身の引き締まる思いでございましたが、今回はそれにも増して責任の重さを痛感しております。
 京都経営者協会は、終戦直後の混乱期である1946年に、京都の経営者が集まり、会社の成長と京都経済の発展、日本経済の復興を目指して創設されました。以来、「自己研鑽と教育」「『経営と人』の問題に正面から取り組む」ことを2本柱に、75年以上に亘って、その時々の経営課題について議論を重ねて発展を遂げてきました。
 我々を取り巻く社会経済環境は、人口減少・少子高齢化、グローバル競争の激化、ICT技術の進化など劇的に変化しています。そこに新型コロナウイルスの感染拡大という未曾有の事態が加わり、宿泊・飲食などの対面型サービス業を中心に企業業績等に大きな影響が出ました。最近では、厳しい制約が徐々に緩和され、経済も持ち直しの動きが見られるようになってきましたが、業種や企業による業績のばらつきが一段と拡大するなど、新たな課題が浮き彫りになってきております。ロシアのウクライナ侵攻、急速な円安進行といった予測困難な要素も加わり、企業は引き続き感染拡大防止と事業活動の両立という難しい舵取りを余儀なくされています。
 一方で、働き方改革関連法の整備や今般のコロナ禍によってテレワーク等が急速に普及したことにより、いわゆる「働き方改革」が着実に進みつつあります。企業にとっては、新しい働き方の浸透でより効率的な事業運営が可能になりましたが、それに応じた新たな雇用・労働問題への対応が課題となってきています。
 京経協は、製造業やサービス業、金融機関など様々な業種の会員企業で構成されています。それぞれの企業が抱える経営課題は様々ですが、業種や企業規模に関係なく最も重要な課題は「人材育成」です。2021年10月に発足した岸田政権が主要政策の一つとして掲げている「新しい資本主義」の実現においても、「人への投資」の抜本強化のなかで「人材育成支援」を謳っています。経営者にとって最も重要な次代の経営者、経営幹部の育成をはじめ、いかなる環境変化にも柔軟に対応できる人材を育てていきたいと考えており、そのためにも京経協の強みである会員の相互研鑽・自己研鑽の活動を一層充実させてまいります。
 また、会員企業が抱えている諸問題の解決と地域経済の発展のためには、行政や他団体との連携を強化するとともに、会員の皆様の声を直接聞くことが重要であり、できる限り現場に足を運びたいと考えております。さらに、会員同士の交流を活発化するため、規模別部会や専門部会の皆さんとの意見交換の場づくり等も積極的に進めてまいります。
 京都経済が少しでも良くなるよう、微力ながらも全力を尽くしたいと考えておりますので、会員の皆様方のご支援・ご協力をお願い申し上げてご挨拶とさせていただきます。
一般社団法人京都経営者協会
会長 前川 重信