HOME > ニュース > 2020年9月1日 第三部会研修会「~京都の伝統に触れる~京友禅体験」

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第三部会研修会「~京都の伝統に触れる~京友禅体験」

 今回は、京町屋を改修した工房で、友禅染体験・風呂敷包み体験・お箸作り体験等が楽しめる「京友禅体験工房 丸益西村屋」にて京友禅体験会を開催しました。
 丸益西村屋は、明治三十八年、初代西村松之助 氏が手描友禅を業として以来100余年間、和装の染色一筋に携わり、現在は京友禅を通じて、日本の伝統文化を世界に広め、伝統工芸に親しんでいただくことで社会に貢献しようと、少しでも多くの人に、心に残る楽しい体験をしていただけるようにと、京友禅体験工房を始められました。
 今回の研修会では、代表取締役 西村 良雄 氏より創業以来 100 余年、染色工房として伝承し続けてきた技術や伝統文化についてのお話も伺うことができました。
丸益西村屋外観

京友禅

 元禄時代に京都で生まれた京友禅。染めの着物に模様をつけるための代表的な技法です。有名な三大友禅「京友禅」、「加賀友禅」、「東京友禅」の中では最も歴史が古いとされています。扇絵師として京都で活躍していた宮崎友禅斎(承応3年=1654生)が描いた斬新な絵柄を着物に染めたことに始まります。
 「加賀友禅」「東京友禅」は、染色以外の技法が使われていないのが特徴ですが、「京友禅」は積極的に刺繍や金銀箔が施されており、三大友禅の中で最も豪華絢爛なデザインのものも多いといわれています。
 京都で花開き発展した京友禅。日本を代表する伝統工芸品の一つで、日本のみならず世界中の着物ファンを魅了してなりません。
 今回は、そんな素晴らしい伝統工芸にふれられる貴重な体験を楽しませて戴きました。
今回は、厳重なコロナ感染防止対策の中での実施となりました
今回は、厳重なコロナ感染防止対策の中での実施となりました
好みの柄を選びます
好みの柄を選びます
手順を丁寧に説明してくれるスタッフさん
手順を丁寧に説明してくれるスタッフさん
京の名工 西村良雄社長の筆さばきを伝授していただきました
京の名工 西村良雄社長の筆さばきを伝授していただきました
数枚の型を1枚ずつ固定し、色をおいていき染料を変えることで、ぼかしや明暗ができます
数枚の型を1枚ずつ固定し、色をおいていき染料を変えることで、ぼかしや明暗ができます
参加者の皆様、時間を忘れ、童心に戻り、可愛らしい作品ができました
参加者の皆様、時間を忘れ、童心に戻り、可愛らしい作品ができました

参加した方からの一言

今回、初めて京友禅の体験をさせていただきました。実際やってみると思いの外難しく、染料が付着しすぎて思うように色がのせられなかったり、グラデーションの色合いが上手に出なかったりという事があり、京友禅の技術が繊細な職人技なのだという事も実感し、大変勉強になりました。それでも、自分で作った作品ができた時はとても嬉しく、楽しい時間を過ごさせていただきました。貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。
(A.U)
私が生まれ育った京都には、多くの伝統文化が残っています。今回は伝統工芸士 名工と呼ばれる素晴らしい‟匠”にお会いでき、大変感激しました。友禅染めという、またとない体験させて戴き久しぶりに一つの事に没頭できる時間を過ごすことができました。ありがとうございました。
(I.N)